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ガラス細工の虫

(日 本)

ガラス細工の虫

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 多彩な着色ガラスを使用し、デリケートな触角や脚を自在に表現できることが作者の創作意欲をかきたてるのか、ガラス細工の虫はけっこう数が多い。 ただ、すべて手作りで一般的に高価なことと、きわめて壊れやすいことが欠点で、見かけても買えなかった作品や破損して捨ててしまった作品も多く、 ぼくのコレクションに占めるその数は少ない。また、大部分の原産地はガラス工芸で有名なベニチュアか、こうした繊細な技術をお家芸とする日本または日本のメーカーが発注した台湾製である。

 今回はそれらを代表し、トンボ(オニヤンマ=ただし商品名はギンヤンマ)とカマキリの逸品を紹介した。2000年の春、東京丸善の民芸品売り場で発見したもので、 とくにトンボは存在感のある見事な作品である。虫のオブジェは作者不明のものがほとんどだが、これは好んで昆虫などの小動物をモチーフにしているというガラス工芸家の松田尚子氏の作品。 破損を恐れて門外不出にしていたので、撮影のための今回の移動は娘を嫁に出した父親の心境である。体長はトンボが約10cm、カマキリが約5cm。


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