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仏手柑(ぶっしゅかん)



 「美しき香りをもてる 仏手柑のその木見たしと 手にのせて思う    己巳子」

 果実の形が手の指の形をしているのでこの名がある。初めて見る人はこの千手観音をほうふつさせる奇妙な姿、形から果物とは信じ難いが、 まさしくかんきつの一種なのである。名前にふさわしく、釈迦の生まれた国、インド東北部原産のシトロンの一品種で、生食はできない。 鉢植えや盆栽として愛されてきたが、熱帯性で低温や霜には極めて弱いのでハウス栽培で安定生産をしている。お茶会などにはなくてはならないものとされるが、 最近は以前ほど需要が多くないように聞いた。これを床の間に飾ってお茶を楽しむ位の風情があってもよいと思うのは贅沢なのであろうか。黒潮と太陽にはぐくまれ育った優雅な香りと姿の仏手柑は一つの芸術品とも言える。果実を砂糖漬けにした仏手柑漬けを販売している。




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